海外から日本を訪れる人々にとって、最も楽しみにしていることの一つが食事でしょう。和食の成り立ちや歴史を知ることで、通訳ガイドとして、より一層ゲストを楽しませ、食事を味わい深い思い出にすることができます。
2021年に実施したプレミアガイド研修では、和食文化学会長の原田信男先生による「米と和食の文化史」が好評を博しました。今回は、和食の成り立ち、海外の料理との比較、日本の歴史・風土・宗教・文化と料理がどのように影響し関連してきたのかを通史で学びます。
「小生は、もともと中世村落史の研究が専門でしたが、ある時期に近世料理本に興味を抱き、それが機縁で食文化史の研究も始めました。村落が生産の場なら食はその消費の場であるから、私のなかで二つの研究は見事に合体しました。その後、考古学や民族学なども学び、日本の食文化史を勉強してきました。今回の講座は、こうした立場から、日本の食文化史をトータルな観点からお話しさせて戴きます。とくに和食が世界文化遺産に登録され、内外的にも大きな注目を集めました。日本食イコール和食ではありません。また日本の食文化も海外との交流なしにあり得ません。いわゆる和食は、室町時代とくに一五世紀頃に成立したものです。こうした和食の前史とその後の発展をさまざまな角度から考えてみたいと思います。」(原田信男 京都府立大学客員教授・国士舘大学名誉教授)
「ガイド中の食事の時「お客様と心が響き合う瞬間」に出会うことが多々あります。
和食の食材や味わいを育んだ日本の自然や文化背景についてお話しすれば、お客様は「もっともっと知りたい!」と目を輝かせ、会話が盛り上がります。
そのようなお客様の知的好奇心に応えるためにも、原田先生の食文化講座受講は本当にお勧めです。原田先生の講座で、「世界における米文化と麦文化との違い」、「縄文から弥生への社会変化に米が果たした役割」、「日本の古代国家が肉食を否定した意義」など広く深く学べば、「食文化を知る」ことは、「日本文化を知る」ための第一歩ということを実感できます。西洋との比較だけではなくアジアの中でいかに和食が特有かについても、とてもわかりやすく楽しいエピソードと共にお話くださいます。
この講座は、食文化専門家のお客様も魅了できる程に奥深いお話をお聴きできる絶好の機会かと思います。」(伊藤映子)
2022年8月5日(金)開講
毎回金曜 14:00~16:00
催行決定日 2022年7月29日(金)
・事前配布
-授業前に資料をメールで送ります。
-会場受講の方には印刷したものも当日配布。
・参考文献
-『和食とは何か』原田信男著(角川ソフィア文庫)
【第1回授業】
会員:2,500円
一般:3,200円
フレンドシップ団体・TJスクール生:2,800円
【8回一括】
会員:16,000円
一般:20,500円
フレンドシップ団体・TJスクール生:18,000円
・会場受講 有
東京都港区芝公園3-5-8 機械振興会館 B109
・Zoom 有
・見逃し配信 有
・見逃し配信期間 5カ月間
(下記・見逃し配信スケジュール表を参照)
日程 | 時間 | トピック |
第1回 8月5日(金) |
14:00~16:00 |
米と日本の食文化――和食の位置 人間と食・狩猟と漁労・牧畜と遊牧・米と麦・その調理と調味料・魚醬と鮨 |
第2回 8月26日(金) |
14:00~16:00 |
先史時代の食文化と米――和食の原点 地理と気候・旧石器の食・縄文の食・弥生の食・ブタの飼育・米と戦争とクニ |
第3回 9月9日(金) |
14:00~16:00 |
古代の神饌料理と肉食否定――和食の源流 禁忌の発生・肉のタブー・肉の禁止と実体・肉の穢れ・神人共食・神饌・大嘗祭 |
第4回 9月30日(金) |
14:00~16:00 |
大饗料理・精進料理と中国――和食の前提 貴族と大饗・大饗料理・中国の影響・儀礼と身分・精進物と精進料理・調菜・普茶 |
第5回 10月14日(金) |
14:00~16:00 |
本膳料理から懐石料理へ――和食の成立 公家と武家・本膳料理・御成・和食の成立・出汁・発酵調味料・お茶・懐石料理・酒 |
第6回 10月28日(金) |
14:00~16:00 |
江戸における料理文化の展開――和食の発展 近世社会・食文化の三要素・煮売・焼売・料理屋・会席料理・出版文化・屋台・遊び |
第7回 11月11日(金) |
14:00~16:00 |
近現代日本の食文化――和食の現在 文明開化・肉食再開・西洋料理店・三大洋食・和食の再興・戦争・高度成長・バブル |
第8回 11月25日(金) |
14:00~16:00 |
食文化の地域性――和食の北と南 日本列島・西と東・地域と郷土料理・北と南の歴史・北海道の食文化・沖縄の食文化 |
※見逃し配信は原則、講義の翌週金曜日に開始します。
※配信開始から5か月後まで視聴可能です。
会場・Zoom授業 実施日 |
見逃し配信開始日 |
配信停止日 |
第1回 2022年8月5日(金) |
2022年8月12日(金) |
2023年1月12日(木) |
第2回 2022年8月26日(金) | 2022年9月2日(金) | 2023年2月2日(木) |
第3回 2022年9月9日(金) | 2022年9月16日(金) | 2023年2月16日(木) |
第4回 2022年9月30日(金) | 2022年10月7日(金) | 2023年3月7日(火) |
第5回 2022年10月14日(金) | 2022年10月21日(金) | 2023年3月22(水) |
第6回 2022年10月28日(金) | 2022年11月4日(金) | 2023年4月4日(火) |
第7回 2022年11月11日(金) | 2022年11月18日(金) | 2023年4月18日(火) |
第8回 2022年11月25日(金) | 2022年12月2日(金) | 2023年5月2日(火) |
和食文化学会長 京都府立大学客員教授 国士舘大学名誉教授
1949年栃木県宇都宮市生まれ。明治大学文学部卒業。明治大学大学院博士後期課程退学、博士(史学)。
専攻:日本文化論・日本生活文化史
ウィーン大学日本学研究所客員教授、国際日本文化研究センター客員教授、放送大学客員教授を歴任。著書に、『和食と日本文化』(小学館)、『江戸の食生活』(岩波書店)、『江戸の料理史』(中公新書)、『コメを選んだ日本の歴史』(文春新書)、『中世の村のかたちと暮らし』(角川選書)、『義経伝説と為朝伝説』(岩波新書)など多数。『江戸の料理史』中公新書でサントリー学芸賞、『歴史のなかの米と肉』平凡社選書で小泉八雲賞受賞。
1. 下のカートの追加に入力し、受講券をお求めください。
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3. 銀行振り込みをお望みの方は、info@ijcee.comまでご連絡のうえ、下記の口座にお振込みください。
※Paypalでのお支払い時に不具合が発生しましたら、こちらのPaypal問合せページ、または0120-271-888までご連絡をお願い致します。
みずほ銀行 丸の内中央支店(004) 普通預金 1131101
トクヒ)ニホンブンカタイケンコウリュウジュク
会場での受講を希望される方は、①または②、または③のカートに加えて、こちらからお申込ください。加算料金はありませんので、「支払い方法」では、銀行振込をお選びください。右端の v をクリックしてご希望回の券をお選びください。
配送料はかかりません。
会員の皆様は、在籍年数により長期優待をご利用いただけます。2022年年会費のご納入がお済でない方は、併せてお手続きください。③差額受講券をお求めの方で、長期優待をご利用になりたいか田は、別途事務局までご相談ください。
※優待適用可否、適用可能金額はこちらでご確認ください。
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1) 講座開始の15日前まで:キャンセル手数料500円
2) 14日前から3日前まで:キャンセル料20%
3) 前々日以降:キャンセル料50%
4) 前日以降:キャンセル料100%