中山道 木曽路ツアー 講師紹介/下見調査レポート

  2022年10月18日から21日に予定されている「2022年 木曽路認定ガイド養成研修」の準備を進め、かつ11月開催のファムトリップ、ツアーづくりに向けて、True Japan Tour 株式会社事務局3人、講師4人で下見を行いました。
 代表の米原亮三は、5月以来、4回目の中山道の訪問です。他の方も、3回以上訪問しています。このような下見の繰り返しの中で、中山道の魅力がますます増大してきました。
 各講師ともあふれる思いがありますが、その一端を端的に報告していただきました。

地元ガイド

木曽路ウォークガイド会 (代表 柳川浩司氏)

 馬籠宿から妻籠宿までの4時間を地元ガイドの柳川浩司氏ら2人のガイドにお願いします。

主催の「木曽路街道歩き」は、毎年、中山道木曽路を4月から11月の計12回に分けて歩く人気のガイドウォークイベントです。定員の40人は、毎年、すぐに完売。満員です。

 柳川さんと歩くと楽しいのは、山の生活を語ってくれることです。山には、杉やヒノキだけでなく、四季を通じて、様々な自然の恵みがあります。春は山菜、秋は、木の実。それだけでなく、薬草や動物たち。こうした植物と動物の織りなすドラマ、木曽の自然について、語っていただけます。また、馬籠などの宿場町だけでなく、今は、ポツンと1軒家ですが、どうしてここに人が住んでいるのかなども、興味深い話です。

赤沢自然休養林ガイド 3人

 赤沢自然休養林は、長野県木曽郡上松町にある林野庁中部森林管理局管轄の国有林であり、それに付随する公園地の名称です。赤沢美林ともいいます。
 樹齢300年を超える木曽ヒノキの天然林があり、2001年に環境省のかおり風景100選に、2006年に林野庁の森林セラピー基地に指定されています。
 地元ガイドと歩くことで、同じヒノキ科でも、サワラ、アスナロなどの違いも分かり、大変勉強になります。本研修では、3人のガイドにより、3班に分かれて歩く予定です。

◆米原 亮三氏 / 本ツアーや実地研修で、是非、見てほしいこと

アドベンチャーツーリズム

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何故、ガイドが必要か

 

 

 

 

 

① 安全

 

 

 

② 人々の生活を伝える。

 

 

 

③ 歴史と文化

中山道は、アドベンチャーツーリズムにおいて、以下の3点で優れています。

① 自然

② 歴史的な建築物

③ 歩く体験

 

2019年のコロナ前、馬籠宿と妻籠宿の間を歩く人の7割が外国人であったと聞きました。

 ニセコや高山など、国際観光地は、全部、外国人の人気が先行します。その点で中山道には、2022年以降、ブレイクする可能性が大きくあります。

 

 しかし、多くの外国人観光客は、日本人のガイドなしで歩いています。

 私達のツアーにおいて、ツアー料金が高くなるが、それに相当する付加価値をつけるためのガイドの役回りは、何でしょうか。私は、以下のようなことと思います。

 

 不意の雨、風、怪我など、自然歩きには、危険がつきものです。ガイドが付くことにより、危険を未然に回避し、事故ある時も、より被害が少なくできます。

 

 山村の生活は、SDGsの生活です。棚田、クルミや栗、川魚などの食料、檜・さわらなどの建築資材、薪などのエネルギー、山野草から得られる漢方薬は、自給自足できます。こうした現地の暮らしを現地ガイドに学び、通訳案内士が外国人に伝えていくことが大切です。

 

 五街道は、1600年頃から現在に至る歴史があり、妻籠宿などに、歴史的な建造物があります。

 自然と人が結びついて、その結果として生まれた建築物には、歴史が刻まれています。エリザベス1世と徳川家康は、同時代を生きました。

 西洋と日本の歴史をお客様とキャッチボールをしながら、語り合うことができるのが、通訳案内士の魅力です。

 

以上のような点については、9月15日の1330分からのスタートアップ講義で、さらに詳しくお話しします。

米原 亮三氏の講師紹介

NPO日本文化体験交流塾 理事長

登山歴 46年。登山サークルのリーダーとして、全国各地の山々を歩く。百名山は、12年前に95座登頂。
恵那山、木曽駒ケ岳、空木岳、木曽御嶽山を登頂している。
これまで培った山岳リーダーのノウハウを、ウオーキング時の服装、歩き方、リーダーシップ等をアドベンチャーツーリズムに活かしたいと思っている。

◆加羅 博子氏 / 東美濃地域の自然と文化を学び、自分のガイディングに活かす

 

 

 

 

ろくろと「木地師」

 

 

 

 

 

 

木曽五木

 

木や森が自分の中に入り込んできた

 

日本のどこをガイドするときにも活用できるもの

 10月の中山道研修のために訪問した東美濃地域は、これまでの街道歩きに加え森を守り、育て、活かす暮らしが直接感じられるところでした。

 

「ろくろ」と聞けば、陶芸を想像します。ですが、この地域では木工用の旋盤を意味します。この道具を使って木材から生活用品を作り出す過程を知り、その原材料となる豊かな美しい森を体験しました。

ろくろを引く職人さんを「木地師」と呼びます。さかのぼれば奈良時代に起源をもつという木地師の歴史は日本の歴史、特に経済史と深くかかわっています。

 

また、東美濃地方の赤沢自然休養林では人々と共に成長してきたことが実感できる木々や伊勢神宮遷宮の為に切り出されたヒノキの切り株に加え、木曽五木とよばれる木に触れて、これまでは概念だけだった木や森が自分の中に入り込んできたように感じました。

 

ここが森林浴の中心だということがよく感じられます。この自然と歴史は外国からのお客様に直に日本を感じてもらえるところではないかと考えています。この体験はここだけのものでなく日本のどこをガイドするときにも活用できるものだと認識しました。

これまでの研修になかった地域なので参加者のガイドの様々な視点を交流しお互いに高めあえればと思っています。

加羅 博子氏の講師紹介

IJCEE理事、新人研修、大原研修、ガイディング・センスを磨く研修シリーズほか講師

入念なコース設定やテーマ性を持った加羅流ガイディングは外国人観光客からも高評価を得ており、そのストーリーテリングの上手さには定評がある。

◆鈴木 孝枝氏 / 新ツアーの魅力やお勧め点等


 

 

 

 

 

苗木城

 

 

 

 

馬籠―妻籠編

 

 

 

赤沢自然休養林編

私たちは、なぜ森に魅力を感じるのだろうか。森林は私たちに何を語ってくれるのだろうか。このツアーは中山道の宿場町や山を貫く道をたどり、「木の文化」のルーツを探ることをテーマにしているが、私たちは木と森とどのように関わってきたのか、そして自然との共生とはどういうことなのかという地球の将来に関わる問いの答えを見つける旅でもある。

 

今 一番ホットな山城 苗木城(英語で苗木はseedlings

誰が、なぜこのような岩山にお城を築いたのか。

苗木城建築には多くのstoriesがある。苗木城の秘密を

一緒に探ってみよう。きっとあなたもこの城の大ファンになるだろう

 

森の道をかつての人々の暮らしに思いをはせながら、自然の恵みと現在に続く知恵と技術に気付き 地域の人々とのふれあいに心を癒やされる。

自然を五感+αで楽しめる35時間の旅。

 

1982年林野庁で発表された「森林浴」:人と森林などの自然環境との同調による快適性増進効果を目指す行為。実際どのような効果があるのか。その答えはここにある。

鈴木 孝枝氏の講師紹介

IJCEE理事、IJCEE新人研修、中部バス研修ほか講師
スルーガイドツアーを中心に活躍するベテランガイド。ホームは愛知県・中京地域だが、日本中を舞台に飛び回っている。
チャレンジ精神旺盛で、お客様と一体になってのツアーガイディングは好評。


◆橋本 祐紀典氏 / 自身の足で実際に踏破


 

 

 

 

地元の木曽路ウォーキングガイド

 

 

 

300-400年前にタイムスリップ

 

 

 

 

山城ランキングでN0.1

この木曽路ツアーは、中津川側の落合宿から馬籠宿、妻籠宿、そして藪原宿から鳥居峠をこえて奈良井宿まで東京方面に向かって北上、江戸時代の参勤交代や伊勢神宮参拝の人々が歩いて通った道を、自身の足で実際に踏破します。

 

各宿場町の昔ながら街並みの残る景色はもちろん、宿と宿の間を抜ける山の中の道では、地元の木曽路ウォーキングガイドの方についていただける箇所もあり、いろいろ質問もしながら歩いていると、その距離を感じさせません。

 

そしてその道程には、かつての石畳の残る道や、峠の合間合間から昔の旅人が眼にした景色が眺められるところもそこかしこにあり、300-400年前にタイムスリップしたような気分に浸れます。

また、各宿場町では、朴葉ずしや栗きんとん、五平餅やおやき等、様々な地元の名物が味わえるのも楽しみの一つです。

 

その他、山城ランキングでN0.1と評される「苗木城」、森林セラピー発祥の地とされる「赤沢自然休養林」など、通常の木曾路ツアーでは訪れない魅力ある地も含まれ、新たな発見や癒しをえられるツアーになっています。

橋本 祐紀典氏の講師紹介

IJCEE会員。高尾山や青梅研修、東京スピーキングハーフマラソンの講師
山登りに加え、バイクツーリングとスキーをこよなく愛するアウトドア派ガイド。
日本のアウトドアの魅力を外国のお客様に伝えたいという熱意にあふれている。スキー1級。

◆寺井 瑠美氏 / 木曽路研修、および新ツアーの魅力

 

 

 

 

 

 

 

 

 

苗木城

 

 

 

 

落合の石畳

 

 

 

赤沢自然休養林

中山道を扱うツアーは多いと思いますが、この新ツアーの魅力は苗木城、落合の石畳、赤沢自然休養林が含まれていることです。加えて、木曽地域の特徴でもある漆や木工に代表される「木の文化」についても、木地師の里や漆器の町・平沢を訪れることを通して学ぶことができます。

また、オンライン研修を担当される講師陣は、とても贅沢なラインナップです。宿場町のみならず、江戸時代から続く森林保護の歴史や、林業とともに歩んできた木曽の人々の暮らしを知ることは、木曽路を案内する上で避けて通ることはできません。

 

基礎部分や石垣しか残っていないにもかかわらず、自然石が点在する地形をそのまま活用した苗木城は、山城の美しさを教えてくれます。また、木曽川や恵那山などを確認できる天守展望台からの眺めは、これから始まる木曽路ツアーへの期待感を高めてくれます。

 

馬籠宿へと続く道の途中に現れる、約1kmにおよぶ石畳。木々が生い茂る空間は心地よく、往時の雰囲気を感じさせてくれる場所は大変貴重です。

 

峠越えが多いツアー内容の中で、天然ヒノキなどに代表される木曽森林の美しさを体感できると同時に、森林浴を楽しめる赤沢は、ほっと一息つくことができるツアーのアクセントになります。

寺井 瑠美氏の講師紹介

IJCEE会員。

東京で5年間ガイドを経験。その間、築地や相撲稽古場見学等都内ツアーだけでなく、高山、白川郷観光ツアーも担当。
この春より地元愛知県に戻ったことに伴い、本中山道ツアー企画に力を入れる。

◆菊地 くに子氏 / 中山道で感じた魅力

「木曽路はすべて山の中である」

 

 

 

 

 

 

四季折々の素晴らしい自然や恵み

 

 

 

 

薬草

 

 

 

水の魅力

 

 

 

 

 

郷土料理の楽しみ

 約540kmにわたる中山道には69か所の宿場があります。

馬籠宿の本陣に生まれた文豪島崎藤村は「木曽路はすべて山の中である」といいました。

山に囲まれた中山道を歩きながら、まさにこの地域の人たちの暮らしは山と共にある。ということを実感いたしました。

山には、木曽を代表する木々を始め、草花や、山の幸が豊かにあります。

 

四季折々の素晴らしい自然や恵みを楽しめます。この時期には、栗や柿、栃の実やクルミの実がなっていました。

郷土料理の朴葉寿司は何度か食しましたが、実際に朴の木を見られ、葉っぱを見られ、色々な説明を聞かせていただけて嬉しかったです。

収穫期を迎えた田んぼは稲穂が頭をたれ、金色に輝いていて、美しいその風景に感動しました。

山歩きの途中、足もとに咲いている白い小さなお花を地元のガイドさんに尋ねると、「ゲンノショウコという薬草です」と教えていただきました。山にはいろいろな薬草もある!ということです。

 

御嶽山や中央アルプスなどの高い山々から、脈々と水が流れてきます。地元の方は「どこにでも水がある」といいます。山には勢いよく滝や川が流れ、宿場町には道端に水が流れ、歩く途中にいくつも水場がありました。飲めるお水もあり、歩きながら手を清めたりお水を飲めたり出来て、心身ともに安らげました。

 

郷土料理である朴葉寿司、五平餅、おやき、季節の栗きんとんをいただきました。

どれもとても美味しく、優しい味で身体が癒されました。木の文化をはじめとした中山道の様々な魅力は、そこに暮らす人々の中に根付いています。

菊地 くに子氏の講師紹介

IJCEE専務理事、食品衛生取り扱い主任。

外国人向けの寿司づくり、精進料理、和菓子、折り紙、風呂敷体験など、日本文化体験プログラムを構築をしながら、実際の現場にあたっている。お客様を楽しませる展開に定評がある。また、文化講師養成の講師を務めている。

各地からの依頼で文化体験プログラムの紹介や、育成の講習会を行っている。それらの様子は、NHKワールドでも紹介された。

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