大いなる知識と巧みな弁舌のIJCEE関西の人気講師、裏紫都子氏による講演です。
<内容>
我々は神社は神社、寺は寺、別々の存在として疑いません。しかし、明治維新までは
そうではありませんでした。多くの塔頭に囲まれた神社の別当(最高責任者)は僧侶で
あり、神官は僧の下に従属する存在でした。僧は神殿の階上に入れるのに、神官たちは階下に控えなければなりませんでした。奈良時代に始まった神仏習合思想では神は仏に救済を求めるか弱い存在だったのです。
この思想が平田派の復古神道家のいう「僻事(ひがごと)僻事(ひがごと)」として一挙に葬られたのが明治維新でした。ではなぜ独善的で狂信的な彼らの主張が容易に通り、全国の神仏分離がスムーズに進んだのでしょうか。明治維新を成功させたイディオロギーを水戸学、後期国学、外圧への危機感から来た国粋主義、既成宗教家(特に反切支丹の立場から過剰に保護された僧侶)の堕落、以上の観点から考えることにします。
実例として日吉大社、石清水八幡宮、金峰山寺(吉野山)、北野天満宮を挙げて時代の狂気に翻弄される人々の姿を捉えてみましょう。なぜ海外の博物館に仏教美術の名品がかくも多く流失したのか、神社なのにお寺の楼門そっくりの重要文化財の建物があちこちに残る謎の解明、何でもごっちゃまぜにしてしまう日本文化の「鍋物性」をこの講座で再確認できればと願います。国粋主義の萌芽が危惧される今、国家神道の道に突き進んだ挙げ句、国を滅ぼしかけた敗戦の遠因を今考えるのは大いに意義深いと考えます。
◆ 日時 : 3月17日(木) 13:30~16:30 (15分前から受付開始)
◆ 参加費 : 会員2600円 一般3200円 (裏先生製作の詳しいレジュメ付き)
◆ 会場 : 阿倍野市民学習センター 多目的室
http://osakademanabu.com/abeno/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%97-3 地下鉄谷町線「阿倍野」駅7号出口
を出て、エスカレーターで3階へ
◆ 13:30~16:30 講演 ≪明治維新と神仏判然令(廃仏毀釈)≫
(途中10分間休憩)
◆ 問合・当日の緊急連絡先: 090-6203-4380 中塚 080-5646-1100 上原
◆◆ 参加申込 ◎次の内容を明記の上、メールを下さい。(kimiko.nakatsuka@gmail.com
宛て)
1.名前 2.会員or一般 3.当日連絡が取れる電話番号
・件名は「裏先生講演 申込」でお願い致します。
・定員 :30名(会場の席数)
・申込期限 :3月10日
(申込期限が過ぎていても、ご興味のある方はメール下さい。参加できる可能性がありますから)
・メールが無理な場合、電話下さい(090-6203-4380 中塚)。
・キャンセル料は不要ですが、キャンセルの場合、至急連絡願います。